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民族衣装の人形展

 3月のすぺーすくじらギャラリーは民族衣装の人形を展示いたしました。今回はユーロ圏を中心に衣装人形と関連資料を展示してみました。お楽しみいただければ幸いです。

 2024年3月1日よりネットギャラリーにて公開 

GALLERY 

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 「今月のすぺーすくじら」では2014年の五月に子供の日企画として「民族衣装の人形展」を開催しました。人形のコレクションは実物の民族衣装より前に人形コレクターのものを受継ぎ、その後も出会うたびに少しずつ増やしていきました。寄贈していただくこともあって今では200体をこえるコレクションとなりましたので、10年ぶりに人形中心の展示会となりました。今回の企画では欧州を中心に100体を超える人形を展示できて嬉しく思っています。準備中に、これまで不明だった国や都市の判別ができたことは大きな収穫でした。出生地がわかると愛着が湧き負担に思っていたメンテナンスも楽しくなりました。また古い人形は当時の織物や刺繍、レースが使われていて興味がつきません。気候、風土のちがいが作られる人形に現れることも面白いです。子育て文化のちがいのためか手元の欧州の人形では赤ん坊を背負った人形は一体もありませんでした。またイスラム圏では宗教上の理由から、人形を見つけることが困難でした。日本にいるとイスラムの文化を理解する機会は限られますがユーロを旅すると世界の様々な民族衣装を纏った人々が暮らしていて、まるで地球広場にいるような気持になれました。しかしウクライナが戦場になってからは未来への希望が持てない日がつづき、北欧を訪ねる夢はかなわぬこととなりました。「21世紀は平和な世紀」といわれた当時に立ち返り一刻も早く平和が戻ってくることを祈ります。

​欧州の民族衣装人形

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セントラルギリシャのアイトロ・アカルニナ・ストラトス​

の衣装をつけた人形です。襞のたくさん入ったスカートや袖を通さないジャケット、ボンボンのついた靴が特徴です

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​ブルガリアの人形、女性の衣装は刺繍のブラウスとプリーツのスカート、織や刺繍の鮮やかなエプロン姿が基本です

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​ソビエト時代の人形です。広大なソビエトロシアの地には15の民族による共和国があったのですがこの人形の衣装がどのあたりのものか詳細は不明です。

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​ルーマニアの人形は右からハンガリーとの国境のオラディア地方の木こり男性、中央は巻きスカートが特徴のトランシルバニア、ムスチェルの女性、左は毛皮のベストにウールのコートを着たトランシルバニアの男性です。

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​右からドイツ、スイス、フランスの女性人形、ベルギーのパンシュの祭りの男性衣装、オーストリア、アイルランドの花売りと買い物をする二人の夫人、スコットランド近衛兵の人形です。

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​イタリア各地の人形、上段右からベネチア、ピサ、ナポリ、下段右からフィレンツェ女性と男性、ローマの女性、シチリア島タオルミナの女性です。

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​ 右からサンタクロースやトナカイで有名なラップランドに暮らすサーミ族の男女、中央はスウェーデン衣装の人形です。縞ズボンが特徴のポーランドの男女の人形です。

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​ベラルーシの麦わらの人形です。南にウクライナ、北はリトアニア・ラトビアに接するこの国の民族衣装を観る機会はないままですが、きっとすばらしい民族衣装があったと思います。

 

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