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インドネシア刺繍展 

 

今月のすぺーすくじらはインドネシアの刺繍衣装を展示しております。イカット、バテックが主流のインドネシアでは刺繍の衣装は限られますが、スマトラ島ではインドや中国、イスラームの染織技法の影響を受けつつ、独自の優れた刺繍衣装づくりの歴史がありました。ここ数年、縁あってスマトラ島の貴重な刺繍衣装をコレクションすることが叶い今回の企画を開催することができました。お楽しみいただければ幸いです。

 

 

2016年7月25日~8月末日ネットギャリーにて公開いたします

GALLERY 

 

 

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   女性用の刺繍を施した腰衣タピスはランプン族の染織の代表的なものといえる。しかし、ランプン族の染織は20世紀初頭に衰滅し、大半が散逸している。(中略)タピスの縞織布はランプン族の間で織られたもので、素材はいずれも木綿である。現存する遺品の多くは天然染料によって染めたものが大半で染料として藍・茜・蘇芳・ウコンが主要なものであったといわれている。

 刺繍糸には金銀糸を用いたものが一般的であるが色糸も少なからず使用されている。布面を飾るものとしては、他に雲母や鏡、スパンコール、金箔を貼り付けた金属板なども用いられており、それらは白糸あるいは色糸で縫い止められている。このうち雲母や鏡を用いたミラー・ワークはインドのラジャスタン地方のものが世界的に有名であり、この地方がインドネシアと歴史的に関連の深いグジャラートに近接しているところから、ランプンのミラー・ワークおよび刺繍はラジャスタン地方の影響を受けたものであった可能性が考えられるが、この点については、未だ実証するまでには至っていない。

   刺繍による文様は一般に菱・鋸歯・波形などの幾何学文様が多く用いられているほか花・鳥・蠍・魚などをはじめとする動植物や星などをモチーフとした文様、さらには本来のモチーフがわからないような抽象的な文様なども少なからず見いだされる。個々の文様にはかつてはすべて意味があり部落、階級、未婚と既婚などの違いによって文様も異なっていたといわれている。しかし今日ではすでに文様の意味は失われており、一部の文様にその名称が残るのみである。ただしかつての支配階級の人々の結婚式の花嫁の腰衣だけは今なお特定の刺繍を施したものを用いている。これは腰衣の前面を金糸の刺繍糸による伏繍で隙間なく刺繍し、菱や波形の幾何学文様をあらわしたものである。

                       吉本忍著「インドネシア染織大系」より    

 

スマトラ島の刺繍

 女性用サロン"タピス・イヌ"(ランプン) 

女性用サロン タピス(ランプン)

女性用サロンタピスビナタン(ランプン)

女性用肩掛けリマール(パレンバン)

 女性用サロン"タピス” 方位磁石と馬文(ランプン)

女性用サロン タピス(ランプン)

女性用サロンタピス(ランプン)

 女性用上衣 パジュ・プチェ(アチェ アラス人)

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世界の民族衣装ギャラリー

 

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