アフリカの民族衣装展
アフリカの民族衣装展
今月のすぺーすくじら
「今月のすぺーすくじら」は久しぶりにインドネシアの染織品からティモール島のものを展示しました。絣はもとよりソティス(経紋織)やブナ(縫取織)などの巧みな技法のティモールの染織布に魅かれて蒐集を初めて十年の時が過ぎました。今回の展示では島内各地で異なる鰐紋様に着目してみました。多様な鰐紋様を衣装のあちらこちらに見つけることができて、島の自然や人々の暮らしを想像しながら準備してきました。お楽しみいただければ幸いです。2020年3月1日よりネットギャラリーにて公開
ティモール染織展
GALLERY




ソエの宿の前に出ると、ベモを待つ人、近くのバザールに行く人、アトニ人たちが行き交っていた。肌寒い朝男たちは手織のスリムットにくるまっていた。一枚腰に巻き、もう一枚肩からかけている。お尻のとこに模様がはっきり見えるためお尻ばかり写真を撮り続けた。藍染の鉤模様の絣を肩にかけ、地面に座っている男の背中は遠くから見るとまるで入れ墨をしているようだ。日が昇り暑くなると、肩にかけていた布をはずし腰に重ねて前でしばる。
布を広げて見せてもらった。別々に織り上げた三枚の布を縦に並べて縫いとじてあり、幅90㎝、長さ約2mの布である。左右の布は縞の中にワニの紋織模様が入り、真ん中の布は白無地に縫取織でカラフルなワニ模様がとばしてある。アマナトゥンの布であった。(略)
西アマヌバンにラジャを訪ねた。村長をしているE・パイ氏が織物について話してくれた。「最も多い模様は「カイ(鉤)」連続模様でカイは一族がしっかり連繁れていなければならないという教えとその確認です。カイのデザインの違いで出身部族がわかります。
カイ模様と同じように重要な模様がワニやヤモリです。ワニは信仰の中心である空の神ウィス・ネノのシンボルでワニの強さに対する畏敬の念から来ています。ですからワニは近くの川に沢山いましたが、私たちは決して食べませんでした。ところが日本兵が捕まえて食べるのでびっくりしました。日本兵がすっかり食べつくしてしまったのでもう今はいませんがね。」 渡辺万知子著「染織列島インドネシア」より
鰐模様の染織技法

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